リース同型写像
도입
ベクトル空間 $V$をヒルベルト空間としよう。$V^{\ast}$を$V$の双対空間としよう。するとリース表現定理によれば、任意の$f \in V^{\ast}$は唯一の$\mathbf{v} \in V$に対して次のように表現される。
$$ f = \braket{\cdot, \mathbf{v}} $$
つまり、$f \in V^{\ast}$を一つ選べば$\mathbf{v} \in V$が唯一に決まる。逆に、$\mathbf{v} \in V$を一つ選べば$\braket{\cdot, \mathbf{v}} = f \in V^{\ast}$が唯一に決まる。つまり、$V$がヒルベルト空間であれば、$V$と$V^{\ast}$の間に一対一の対応が存在する。
定義
ヒルベルト空間$V$とその双対空間$V^{\ast}$の次のような同型変換をリース同型写像Reisz isomorphismと言う。
$$ \begin{align*} \phi_{V} : V &\to V^{\ast} \\ \mathbf{v} &\mapsto \braket{\cdot, \mathbf{v}} \end{align*} $$
説明
このような同型写像は、$V$がヒルベルト空間であるときにのみ存在することに注意しよう。$\phi_{V}$は同型写像なので、逆関数が存在する。
$$ \begin{align*} \phi_{V}^{-1} : V^{\ast} &\to V \\ \braket{\cdot, \mathbf{v}} &\mapsto \mathbf{v} \end{align*} $$