ベクトル空間における部分空間の和
定義1
$W_{1}, W_{2}$をベクトル空間$V$の部分空間としよう。$W_{1}$と$W_{2}$の和sumを$W_{1} + W_{2}$と表して、以下のように定義する。
$$ W_{1} + W_{2} := \left\{ x + y : x\in W_{1}, y \in W_{2} \right\} $$
一般化2
$W_{1}, W_{2}, \dots, W_{k}$をベクトル空間$V$の部分空間としよう。これらの部分空間の和は$W_{1} + \cdots + W_{k}$と表し、以下のように定義する。
$$ W_{1} + \cdots + W_{k} = \sum\limits_{i=1}^{k}W_{i} := \left\{ v_{1} + \cdots + v_{k} : v_{i} \in W_{i} \text{ for } 1 \le i \le k \right\} $$
説明
部分空間でなくても部分集合でも定義には問題ない。
定義からわかるように、必ずしもベクトル空間である必要はなく、要素の加算がうまく定義されていれば良い。したがって、$W_{1}$、$W_{2}$が群の部分群であれば、定義するのに問題はない。反対に言えば、要素同士の加算がなければ、定義できない。