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微分幾何学における全角変動 📂幾何学

微分幾何学における全角変動

定義1

正則曲線$\gamma$を一部が単純曲線で、周期が$L$の閉曲線とする。$\mathbf{Z}(t)$を$\gamma$に沿う連続ベクトル場とする。ベクトル場$\mathbf{V}$が$\left| \mathbf{V}(p) \right| = 1$ $\forall p \in U$を満たすとする。$\alpha$を$\mathbf{Z}$と$\mathbf{V}$の間の角度をマッピングする関数とする。

$$ \alpha (t) = \angle \left( \mathbf{V}(\gamma (t)), \mathbf{Z}(t) \right) $$

今、$\gamma$に沿うベクトル場$\mathbf{Z}$の$\mathbf{V}$に対する全角変動total angular variation$\delta_{\mathbf{V}} \alpha$を以下のように定義する。

$$ \delta_{\mathbf{V}}\alpha := \int_{0}^{L} \dfrac{d \alpha (t)}{d t} dt $$

説明

$t=0$から$t=L$まで、$\mathbf{Z}$の方向が(基準$\mathbf{V}$に対して)どれだけ変化するかを示す値である。

定義により、$\delta_{\mathbf{V}}\alpha$は一般に$\mathbf{V}$に依存するが、曲線$\gamma$の性質に応じて、$\mathbf{V}$に依存しない場合もある。

定理

曲線$\gamma$が領域$\mathscr{R}$を取り囲む ヌル・ホモトピーであるとする。すると$\delta_{\mathbf{V}}\alpha$は$\mathbf{V}$の選択に依存しない。


  1. Richard S. Millman and George D. Parker, Elements of Differential Geometry (1977), p182 ↩︎