固有分解
定義1
$M \subset \mathbb{R}^{3}$と$\epsilon >0$が与えられたとしよう。$d$をユークリッド距離と呼ぶ。以下のように定義される集合を点$P \in M$の$\epsilon -$近傍$\epsilon -$neighborhoodという。
$$ N_{p} := \left\{ Q \in M : d(P,Q) < \epsilon \right\} $$
$M \subset \mathbb{R}^{3}$としよう。関数$g : M \to \R^{2}$が与えられたとしよう。$g(P)$を含む全ての開集合 $U \subset \R^{2}$に対して、$g(N) \subset U$を満たす$P$の$\epsilon -$近傍$N_{p}$が存在するなら、$g$は$P \in M$で連続continuousであるという。
単純曲面$\mathbf{x} : U \to \R^{3}$の逆関数$\mathbf{x}^{-1} : \mathbf{x}(U) \to U$が定義域$\mathbf{x}(U)$の全ての点で連続であるなら、$\mathbf{x}$は適切なパッチproper patchと呼ばれる。
説明
$\epsilon -$近傍は$M$と$\mathbb{R}^{3}$上の半径が$\epsilon$の開球の交差点と同じだ。
連続性は、ドメインを曲面に限定した以外は位相数学における連続性と同じように定義される。
$\mathbf{x}$が適切なパッチであるということは、$U$と$\mathbf{x}(U)$が位相同型であるということと同じだ。位相数学でドーナツとカップが同じ形と言うように、$U$を(切ったり穴を開けずに)引き伸ばしたり曲げて$\mathbf{x}(U)$と一致させることが出来ると見なすことだ。
Richard S. Millman and George D. Parker, 微分幾何学の要素 (1977), p88-89 ↩︎