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散乱理論とは?

散乱理論とは?

説明1

散乱理論とは?

散乱理論とは、不均一な媒質inhomogeneous mediumが入射する粒子particleや波waveにどんな影響を与えるかを研究する分野である。空が青い理由やラザフォードのアルファ粒子散乱実験などが散乱理論で説明されており、医療画像技術である断層撮影にも応用されている。

扱う問題

散乱理論は、大きく量子散乱理論quantum scattering theoryと古典散乱理論classical scattering theoryに分けられる。古典散乱理論では基本的に、「境界があり貫通できない障害物」と「コンパクト サポートを持ち貫通できる媒質」による時系列-調和音波/電磁波の散乱が取り扱われる。

散乱理論ではtotal field $u$をincident field入射場 $u^{i}$とscattered field散乱場 $u^{s}$に分けて扱う。

$$ u(x,t) = u^{i}(x,t) + u^{s}(x,t) $$

理解のため、簡単な例を挙げてみよう。

1.PNG

上のような状況で $u^{i}, u^{s}$は以下の通りである。

$$ u^{i}(x) = \begin{cases} a & x \le x_{0} \\ 0 & x \gt x_{0} \end{cases} \quad \text{and} \quad u^{s}(x) = \begin{cases} 0 & x \le x_{0} \\ cx+d & x \gt x_{0} \end{cases} $$

それでは、トータルフィールド $u$は以下の通りである。

$$ u(x) = u^{i}(x) + u^{s}(x) = \begin{cases} a & x \le x_{0} \\ cx+d & x \gt x_{0} \end{cases} $$

関連項目


  1. David Colton and Rainer Kress, Inverse Acoustic and Electromagnetic Scattering Theory (4th Edition, 2019), p1 ↩︎