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逆問題とは何か? 📂トモグラフィ

逆問題とは何か?

定義

式で表される物理現象がある時、原因により式を解き結果に関する情報を探すプロセスを 直接問題または順問題と言う。

逆に、結果に関する情報から原因に関する情報を探すプロセスを 逆問題と言う。

説明

多くの問題は直接問題で、例えば初速度がv0v_{0}の物体がθ\thetaの射角で放物線運動をする時、水平到達距離を求めるのがそうだ。ここで逆問題は水平到達距離が分かった時、初速度と射角を求めることになる。

微分方程式

次のような波動方程式の初期値問題を考えよう。

{Δuutt=0in Rn×(0,)u=f,ut=0on Rn×{t=0} \begin{cases} \Delta u - u_{tt} = 0 &\text{in } \mathbb{R}^{n} \times (0, \infty) \\ u = f, u_{t} = 0 &\text{on } \mathbb{R}^{n} \times \left\{ t=0 \right\} \end{cases}

ここで初期値問題を解くこと、つまり初期値ffが与えられた時の解yyを求めることが直接問題だ。逆に何かの解yyが与えられたとした時、初期値ffを求めることが逆問題だ。

もし初期値ffによって解yyが一意に決まるならば、上の初期値問題自体を一つの作用素と見てWf=yW f = yのように表現できる。そうすると、与えられた波動方程式の逆問題を解くということは、f=W1yf = W^{-1}yを満たす逆作用素W1W^{-1}を見つけることと同じだ。そうすれば、解yyを知るたびに、初期値ffが分かるようになる。

積分方程式

a=x0x1f(x)dx a = \int_{x_{0}}^{x_{1}} f(x)dx

上のような積分式の中で、関数ffが与えられるたびに定積分aaを計算することが直接問題だ。逆に積分値aaが与えられた時にその式を満たす関数ffを見つけることが逆問題だ。見れば分かる通り、積分方程式は解くのがとても難しい。

音を聞いて太鼓の形が分かるか?

有名な例として、数学者Mark Kacが1966年に発表した論文Can One Hear the Shape of a Drum?で扱っているテーマの一つで、音から太鼓の形を当てる問題がある。太鼓の形を原因(初期値)とするならば、音は結果(解)となるので、太鼓の音を聞いて形を知ることは逆問題と言える。