複素解析での特異点の種類
📂複素解析複素解析での特異点の種類
定義
特異点
- 関数fがαでN(α)の全ての点で微分可能なら、αで解析的analyticだという。
- 関数fがα∈Cでは解析的ではないが、N(α)のいくつかの点で解析的な時、αをfの特異点singular pointと呼ぶ。
- 特異点αがαを除く全ての点で解析的なN(α)が存在するなら、αは孤立isolatedしているという。
- Nは近傍を意味し、αを含む開集合を指す。
種類
α∈Cがfの特異点だとしよう。
- ∃z→αlimf(z)⟺αは取り除けるremovable特異点だ。
- z→αlim(z−α)nf(z)=k=0⟺αは**n次の極**pole of Order nだ。
- αが極ではない、または分岐に関連している。⟺αは本質的特異点essential singular pointだ。
説明
特に、極がn=1の時、単純極simple Poleと言う。
実際、非常に変態的なケースでなければ、普通はfが定義されていない点がそのまま特異点になる。
例えば、f(z)=(z2+1)(z+i)z−iという場合、特異点はz=±iになるだろう。csczのケースでは、特に有限である必要はなく、z=nπ(n∈Z)全てが特異点だ。一方でLogzはz=0で特異点を持っており、上で挙げた例とは少し違う感じがするだろう。
f(z)=(z2+1)(z+i)z−iで、z=iは取り除け、z=−iは2次の極だ。
z→nπlimsinzz−nπ=1なので、csczの特異点は全て1次の極、即ち単純極だ。
最後に、Logzでは、z=0は**分岐点**であるため、本質的特異点だ。
このような特異点の分類は一見何の意味もない定義の遊びのように思えるが、後に続く積分に関する議論では非常に重要な概念になる。