logo

統計学における実験計画 📂統計的検定

統計学における実験計画

定義 1

測定や観測が行われる対象を実験単位experimental unitという。

  1. 実験者によって制御されて変化する独立変数因子factorという。
  2. 因子を設定する強度を水準levelという。
  3. 因子の水準の組み合わせを処理treatmentという。
  4. 実験者によって測定される従属変数反応responseという。

完全ランダム化設計 2

kk 個の処理からそれぞれ独立にサンプルが選ばれる実験設計を完全ランダム化設計completely randomized designという。

ランダム化ブロック設計 3

kk 個の処理をそれぞれ bb 個のブロックに分けてサンプルが選ばれる実験設計をランダム化ブロック設計randomized block designという。

説明

完全ランダム化設計の例として、血糖降下剤Aの投与量に基づく効果を調査するために13人の患者を対象とした実験を行ったとしよう。この時、実験単位は患者、因子は血糖降下剤、水準及び処理は投与量、反応は投与後に測定された血糖である。

10mg20mg30mg
899179
929781
988788
9975
94

このように、完全ランダム化設計から得られるデータには必ずしもすべての処理で同じ数のサンプルがある必要はない。ただし、この例は因子と水準の違いを説明するには良いが、水準と処理の違いを理解するのは難しかった。ここで8人の患者を追加し、コントロールグループ(投与を受けない集団)とプラシーボグループ(投与を受けているかのように見せる集団)を追加してみよう。

ctrlplcb10mg20mg30mg
9171899179
8998929781
8881988788
919975
9794

ここでコントロールグループとプラシーボグループは血圧降下剤の投与量という水準では同じく0mgだが、処理を考えてみると、血圧降下剤を与えたか全く与えなかったかという因子単位の条件が含まれて区別される。結果としてデータのカラムは実験設計の処理と一致する。

ランダム化ブロック設計は実験単位の偏差を解消するために使用される。例えば、A、B、C三種類の工法で軽いネジを作る工場があり、従業員が4人いると仮定する。この場合、工法が同じでも従業員間の熟練度が異なり、工法を正確に比較するのが難しい場合がある。この時、すべての従業員がすべての工法を用いてネジを作ってみれば、工法の効果と従業員の熟練度を同時に比較できる。

\ABC
12.72.41.5
22.41.51.2
32.51.81.7
41.61.71.9

ここで実験単位は作業、因子は工法、水準はA、B、C、処理は特定の工法を用いる特定の従業員、反応はネジの重量で、ブロックは従業員そのものである。


  1. Mendenhall. (2012). Introduction to Probability and Statistics (13th Edition): p448. ↩︎

  2. Mendenhall. (2012). Introduction to Probability and Statistics (13th Edition): p450. ↩︎

  3. Mendenhall. (2012). Introduction to Probability and Statistics (13th Edition): p467. ↩︎