ランダムベクトルの二次形式で表された偏差平方和
📂数理統計学ランダムベクトルの二次形式で表された偏差平方和
公式
ランダムベクトル X=(X1,⋯,Xn) と 単位行列 In∈Rn×n およびすべての成分が 1 である一行列 Jn∈Rn×n に対して、次が成り立つ。
XT(In−n1Jn)X=(n−1)S2
ここで S2 は標本分散である。
導出
X=S2=n1k=1∑nXkn−11k=1∑n(Xk−X)2
標本平均 X と 標本分散 を上記のように置く。定理で与えられた (In−Jn/n) は対角成分がすべて 1−1/n 、非対角成分がすべて −1/n の対称行列であるため、ランダムベクトル二次形式となり、次のように表すことができる。
XT(aij)X=i=1∑naiiXi2+i=j∑aijXiXj
上式で aii=1−1/n と aij=−1/n を代入すると次が得られる。
======XT(aij)Xi=1∑n(1−n1)Xi2+i=j∑(−n1)XiXji=1∑nXi2−n1i=1∑nXi2−n1i,j∑XiXji=1∑nXi2−n1i=1∑nXi2−n1i,j∑XiXji=1∑nXi2−n1i=1∑nXii=1∑nXii=1∑nXi2−nX2(n−1)S2
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