ローレンツ変換がもたらす特殊相対性理論の特徴: 同時性の喪失
📂物理学ローレンツ変換がもたらす特殊相対性理論の特徴: 同時性の喪失
ローレンツ変換の特徴
特殊相対性理論では、2つの座標系間の変換は古典的な変換とは異なる。「光の速さはどの観測者にとっても同じ」という点がその理由だ。この条件を考慮して導き出されたものがローレンツ変換である。ローレンツ変換によって、古典物理では現れない新しい現象が3つある。
同時性の喪失
子供の頃からよくある物理の問題にこんなのがある。
「同時にそれぞれの家を出発したチュルスとヨンヒ...」「ヨンヒが出発して10分後に出発したチュルスが同時に家に到着した。」ここで問題解決に最も重要な概念が「同時」である。同時を漢字で書くと同時で、同じ時間という意味である。ならば、「2つの事件が同時に起こる」という言葉の意味は読者の皆さんもよく知っているだろう。しかし、相対論的効果を考慮すると、観測者の状況によっては、同時が同時であったり、同時でなかったりする。Aにとって同時な事件がBにとっては同時ではなく、Bにとって同時な事件がAにはない。以下の図のように慣性座標系A′が慣性座標系Aに対してx軸方向にv0の速度で等速運動しているとしよう。

A系で時間t=0の時に2つのイベントeventが起こったとしよう。
原点でP=0000、x座標がLにある場所でQ=0L00の時、2つのイベントをA′系で見るとどうなるかを考えよう。ローレンツ変換で求めてみると次のようになる。
P′Q′=γ0−γ0β000−γ0β0γ000001000010000=0000=γ0−γ0β000−γ0β0γ000001000010L00=−γ0β0Lγ0L00
赤く塗られたところを見てみよう。QイベントとQ′イベントを比較すると明らかに同じイベントなのに異なる姿である。A系で観察したQイベントは、Pイベントと同時だが、A′系ではそうではない。図を見るともっとわかりやすいだろう。A系とA′系から見た2つのイベントの世界線は以下のようである。


注意すべき点は、座標系の移動方向に垂直な方向では時差が生じないということである。時差は移動方向にのみ発生する。例えば、上の場合でA系でQイベントがy座標、つまりLにある場合、P=0000とQ=00L0であり、A′系で2つのイベントを観察すると次のようになる。
P′Q′=γ0−γ0β000−γ0β0γ000001000010000=0000=γ0−γ0β000−γ0β0γ0000010000100L0=00L0
この時、2つのイベントはA系とA′系の両方で同時である。