定数関数の定義
定義
関数 $c : X \to Y$ が全ての $x_{1} , x_{2} \in X$ に対して次を満足するなら、定数関数constant functionと言う。 $$ c \left( x_{1} \right) = c \left( x_{2} \right) $$
説明
普通、定数関数を関数として最初に「認識」する出発点は、定数関数の微分法を学ぶ時だ。 $$ \lim_{h \to 0} {{ c \left( x + h \right) - c \left( x \right) } \over { h }} = 0 $$ それまでの教育課程では、関数や数が何であるか理解するのが難しく、優等生でない場合は、項を「文字」と「数字」に区別するようなナンセンスな視点で数式を見ることもあった(著者もそうだった)。しかし、両辺を微分することで、その文字でない―多項関数でない部分をどう扱うべきかを考え始める。その直後に、不定積分を扱いながら $$ \int f(x) dx = F(x) + c $$ のように「ある定数 $c$」を記述し、定数という概念に慣れる。面白いことに、冗談でも、数学で重要と言えない「定数関数」がある分野で普遍的に現れるタイミングがある。
連続性
$X, Y$ が位相空間なら、関数の連続性について論じることができる。定数関数は、どのような空間でも自明に連続関数であり、通常、$f : X \to \mathbb{Z}$ のような連続関数は「整数である関数値が連続的に変わることはできないので、$f$ は他ならぬ定数関数である」と言う形で登場する。