シュワルツの補題の証明
📂複素解析シュワルツの補題の証明
定理
単位円 ∣z∣≤1 で、解析的な関数 f について、f(0)=0 そして 0<∣z∣<1 で ∣f(z)∣≤1 としよう。そうすると、0<∣z∣<1 から
∣f′(0)∣≤1∣f(z)∣≤∣z∣
証明
一般性を失わずに ∣z∣≤r に拡張できるが、証明の便宜のために単位円を選んだ。
新しい関数 g を g(z)={f(z)/zf′(0),if 0<∣z∣<1,if z=0 として定義しよう。
z→0limzf(z)=f′(0) なので、g は単位円の中で連続であるだけではなく、解析的だ。
∣g(z)∣=zf(z)=∣z∣1∣f(z)∣≤∣z∣1
最大絶対値の原理によって、
∣g(z)∣≤∣z∣1=1
だから、
∣g(0)∣=∣f′(0)∣≤1
一方で、∣g(z)∣≤1 の両辺に ∣z∣ を掛けると、
∣z∣∣g(z)∣≤∣z∣
整理すると、
∣z∣∣g(z)∣=zzf(z)=∣f(z)∣≤∣z∣
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