確率過程の自己相似性とハースト指数
定義 1 2
確率過程 $\left\{ X_{t} \right\}$ が全ての $a > 0$ において次の式を満たす場合、$H$-自己相似$H$-self-similarと言われる。 $$ X_{at} \overset{D}{=} a^{H} X_{t} $$ ここで、$\overset{D}{=}$ は分布が同じであることを意味し、パラメータ $H>0$ をハースト指数hurst Indexと呼ぶ。
例
ブラウン運動 $W_{t}$ を考えると、$W_{t} \sim N(0,t)$ である。例えば、正規分布 $N(0,1)$ に従う確率変数 $Z$ において、$a Z \sim N \left( 0, a^{2} 1 \right)$のように、分散にかけられた正の数は外に出るときに平方根を取る。したがって、 $$ W_{at} \overset{D}{=} \sqrt{a} W_{t} = a^{1/2} W_{t} $$ ブラウン運動が$1/2$-自己相似性を持つと言える。