オルンシュタイン=ウーレンベック方程式
📂確率微分方程式オルンシュタイン=ウーレンベック方程式
定義
dXt=aXtdt+σdWt
a,σ∈R とする。上記した確率微分方程式を オルンスタイン・ウーレンベック方程式Ornstein-Uhlenbeck equationと呼び、その解である確率過程 Xt を オルンスタイン・ウーレンベック過程という。
Xt=X0eat+σ∫0tea(t−s)dWs
説明
オルンスタイン・ウーレンベック方程式は、ランジュバン方程式Langevin equationとも呼ばれる。
a<0 の場合、Xt と aXtdt の符号が反転して、定常的stationaryな動きを見せる。Xt>0 の時は小さくなり、Xt<0 の時は大きくなり、Xt がどこにいても 0 に戻ろうとする。これを μ∈R に一般化すると、次のような平均復帰mean-revertingオルンスタイン・ウーレンベック過程を解とするSDEを得る。
dXt=a(Xt−μ)dt+σdWt,a<0
このオルンスタイン・ウーレンベック過程は、平均 μ を中心に揺れるブラウン運動と見なすことができる。
解法
dXt=aXtdt+σdWt
両辺に e−at をかけて次を得る。
e−atdXt=e−atXt+σe−atdWt
d(e−atXt) を計算すると、
dtd(e−atXt)=−ae−atXt+e−atdtdXt⟹d(e−atXt)=−ae−atXtdt+e−atdXt
従って、
e−atdXt==ae−atXtdt+d(e−atXt)ae−atXtdt+σe−atdWt
ae−atXtdt を整理し、∫0t を取ると次のようになる。
⟹⟹⟹⟹d(e−atXt)=σe−atdWt∫0td(e−asXs)=∫0tσe−asdWse−atXt−X0=∫0tσe−asdWse−atXt=X0+∫0tσe−asdWsXt=eatX0+∫0tσea(t−s)dWs
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