等差数列の部分和も等差数列であることの証明
📂レンマ等差数列の部分和も等差数列であることの証明
定理
等差数列an=a+(n−1)dとその部分和Sn=k=1∑nak、そしてある自然数mに対してAn=Smn−Sm(n−1)は等差数列である。
説明
知らないと本当に苦労する。
例えば、自然数を三つずつ切って加えた数列を考えると(1+2+3)=6、(4+5+6)=15、(7+8+9)=24⋯は初項が6で公差が9の等差数列である。
この性質は等比数列も持っている。原理は実際にはシンプルだから、一度しっかり読んで、次からは事実だけを覚えておこう。
証明
An=Smn−Sm(n−1)={a+(mn−1)d}+{a+(mn−2)d}+⋯+{a+(mn−m)d}
それぞれaとdについてまとめて式を整理すると
An=====ma+{m2n−2m(m+1)}dma+{m2n−m2+m2−2m(m+1)}dma+(m2n−m2)d+{m2−2m(m+1)}dma+(m2n−m2)d+2m(m−1)d2m{2a+(m−1)d}+(n−1)m2d
したがって、Anは初項が2m{2a+(m−1)d}で公差がm2dの等差数列である。具体的に初項と公差が何であるかを知っておく必要はない。
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