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部分列の極限と数列の収束性 📂解析学

部分列の極限と数列の収束性

定理

数列 $\left\{ a_{n} \right\}$が与えられたとする。二つの部分数列 $\left\{ a_{2n} \right\}$と$\left\{ a_{2n+1} \right\}$について、$\lim\limits_{n \to \infty} a_{2n} = L$であり、$\lim\limits_{n \to \infty} a_{2n+1} = L$ならば$\lim\limits_{n \to \infty} a_{n} = L$だ。

証明

数列の極限の定義によって、すべての$\epsilon \gt 0$について、次を満たす$N_{1}(\epsilon) \in \mathbb{N}$が存在する。

$$ 2n \ge N_{1} \implies |a_{2n} - L| < \epsilon $$

同様にすべての$\epsilon \gt 0$について、次を満たす$N_{2}(\epsilon) \in \mathbb{N}$が存在する。

$$ 2n+1 \ge N_{2} \implies |a_{2n+1} - L| < \epsilon $$

さて、$N(\epsilon) = \max(N_{1}(\epsilon), N_{2}(\epsilon))$としよう。するとすべての$\epsilon$について次が成り立つ。

$$ n \ge N \implies |a_{n} - L| < \epsilon $$

したがって、数列の極限の定義によって次を得る。

$$ \lim\limits_{n \to \infty} a_{n} = L $$