積分変換
📂線形代数積分変換
定義
関数空間から関数空間へのマップJが下のような積分で定義される場合、Jを積分変換integral transformという。
(Jf)(x)=∫abK(x,t)f(t)dt
J:f(⋅)↦∫abK(⋅,t)f(t)dt
この時、KをJのカーネルkernelという。Jfからfへのマップが存在する場合、これをJ−1と表示し、Jの逆変換inverse transformという。
説明
積分は線型だから、積分変換は線型変換だ。
積分領域が必ずしも有界である必要はない。a=−∞であろうとb=∞であろうと、またはその両方であろうと関係ない。積分変換は上の定義に従ってどう作っても構わないが、適切な意味を持つためには、与えられた問題をfで解くよりJfで解くほうが簡単であるか、または逆変換が存在し、Jfとfを自由に変えられる必要がある。積分変換の例としては次のようなものがある。
フーリエ変換 F:
Ff(ξ)=∫−∞∞f(x)eiξxdx,K(x,ξ)=eiξx
ラプラス変換 L:
Lf(s)=∫0∞f(t)e−stdt,K(t,s)=e−st
メリン変換 M:
Mf(s)=∫0∞f(x)xs−1dx,K(x,s)=xs−1
ラドン変換 R:
Rf(s,θ)=∫−∞∞f(scosθ−tsinθ,ssinθ+tcosθ)dt
参照