生命医療情報学におけるDNA、RNA、染色体
ビルドアップ
- 化学的合成を通じたモノマーの連続した結合によってつくられる高分子をポリマーpolymerと言う。
- リン酸phosphoric Acidは無機酸素酸の一種であり、化学式は$H_{3}PO_{4}$である。
- 5個の炭素原子を持つ単糖をペントースpentoseと言う。
- 遺伝情報の基本単位として機能する分子を窒素塩基nitrogenous base、あるいは単に塩基baseと呼ぶ。
- リン酸-ペントース-塩基から成り、核酸のユニットとなる分子をヌクレオチドnucleotideという。
- 生命現象の発生に不可欠な生体高分子として、ヌクレオチドのポリマーを核酸nucleic Acidと言う。
- リボースというペントースを基本として鎖構造をもつ核酸を**リボ核酸(Ribo Nucleic Acid, RNA)**と言う。
- ヌクレオチドのポリマーである2つの長い鎖が互いにねじれた二重螺旋構造をもつ核酸を**デオキシリボ核酸(Deoxyribo Nucleic Acid, DNA)**と言う。
- DNAまたはRNAを遺伝物質genetic Materialと言う。
DNAとRNAの違い
これらの言葉は、それ自体で生命情報工学では大きな意味を持たないかもしれないが、知らなければ馬鹿になった気がするので、暇なときにウィキでも探しておくことをお勧めする。
DNAとRNAの違いは以下の通り:
- DNAは塩基対があり、二本鎖でありRNAは一本鎖である。したがって、RNAよりDNAの方がずっと安定である。
- DNAは$A,T,C,G$を主要な塩基とし、RNAは$A,U,C,G$を使う。
定義
- 細胞の遺伝物質が核に散らばっている染色質の形のまま凝縮されたものを染色体chromosomeという。
塩基配列との比較
染色体は真核生物の細胞分裂過程で観察され、通常、親から一方ずつ受け継ぎ、対を成す。人間の場合、22対の常染色体と1対のXY型性染色体を持つ。
塩基配列の違いに興味があれば、DNAやRNAがねじれて固まって染色体になり、その一方で、情報を読み取って書き留めたメモが塩基配列であると思ってもいい。染色体は物理的なもの、塩基配列はデータ的なものだと見ることができる。
生命情報工学では、特に物理的な構造に関心がない限り、データ分析家が染色体を扱うことはないかもしれない。しかし、DNA、RNA、遺伝子、ゲノムなどと共に、何が何であるかを正確に知らないと非常に混乱するため、知っておくのが良い。