偏微分方程式
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定義
偏微分方程式
自然数k∈Nと、開集合U⊂Rnに対して、次の表現を**k次の偏微分方程式**と呼ぶ。
F(Dku(x),Dk−1u(x),⋯,Du(x),u(x),x)=0(x∈U)
ここで、Dkuは多重指数表記である。Fは次のように与えられ、未知数uは次のようである。
F:Rnk×Rnk−1×⋯×Rn×R×U→Ru:U→R
偏微分方程式の連立
与えられたF:Rmnk×Rmnk−1×⋯×Rmn×Rm×U→Rmと未知数u:U→Rm、u=(u1,⋯,um)に対して、下記の表現
F(Dku(x),Dk−1u(x),⋯,Du(x),u(x),x)=0(x∈U)
を**k次の偏微分方程式システム**と呼ぶ。
説明
偏微分方程式は、よくPDEと略される。PDEを解くことは、(1)を満たすuを全て見つけ出すことを意味し、そのようなuをソリューションと呼ぶ。
ソリューションを見つけることは、
- 理想的には、簡単で明示的なソリューションを見つけることを意味する、
- それが不可能なときは、解の存在や他の特徴を明らかにすることを意味する。
ほとんどの場合、偏微分方程式でのU,Ω⊂Rnは開集合を意味し、変数tは常に時間を意味し、t≥0である。また、
Du=Dxu=(ux1,⋯,uxn)
はuのグラディエントを意味する。このとき、x=(x1,⋯,xn)である。
分類
偏微分方程式は、線形性に基づいて以下のように分類できる。
線形
偏微分方程式(1)が、与えられた関数aα,fに対して、次の式を満たす場合、線形と言われる。
∣α∣≤k∑aα(x)Dαu=f(x)
f=0の場合、同質の線形PDEと呼ぶ。線形ではない場合、非線形と呼ぶ。2次の線形偏微分方程式はさらに以下のように分類される。
半線形
偏微分方程式(1)が次を満たす場合、半線形と呼ぶ。
∣α∣=k∑aα(x)Dαu+a0(Dk−1u,…,Du,u,x)=0
言い換えると、半線形pdeは、オーダーがk最も高いオーダーの導関数の係数がxにのみ依存する偏微分方程式を意味する。例としては、
- 反応-拡散方程式
ut−Δu=f(u)(e.g. f(u)=u2)
準線形
偏微分方程式(1)が次を満たす場合、準線形と呼ぶ。
∣α∣=k∑aα(Dk−1u,…,Du,u,x)Dαu+a0(Dk−1u,…,Du,u,x)=0
例としては、
完全非線形
準線形ではない非線形方程式を完全非線形と言う。