曲線座標系でのスカラー関数の勾配
📂数理物理学曲線座標系でのスカラー関数の勾配
概要
曲線座標系でスカラー関数のf=f(q1,q2,q3)の勾配は次の通りだ。
∇f=h11∂q1∂fq^1+h21∂q2∂fq^2+h31∂q3∂fq^3=i=1∑3hi1∂qi∂fq^i
hiはスケール因子だ。
公式
直交座標系:
h1=h2=h3=1
∇f=∂x∂fx^+∂y∂fy^+∂z∂fz^
円筒座標系:
h1=1,h2=ρ,h3=1
∇f=∂ρ∂fρ^+ρ1∂ϕ∂fϕ^+∂z∂fz^
球座標系:
h1=1,h2=r,h3=rsinθ
∇f=∂r∂fr^+r1∂θ∂fθ^+rsinθ1∂ϕ∂fϕ^
導出
三次元デカルト座標系で、以下の式を満たすaをfの勾配と名付け、∇fと記されると定義した。
df=a⋅dr
任意の曲線座標系でもこのように定義する。fの全微分は下の通りだ。
df=∂q1∂fdq1+∂q2∂fdq2+∂q3∂fdq3
曲線座標系での位置ベクトルrの微小変化量は次の通りだ。
dr=h1dq1q^1+h2dq2q^2+h3dq3q^3
これから、以下の式を満たすaを探求する。
df=a⋅dr
a=a1q^1+a2q^2+a3q^3とすると、(1)は下の通りだ。
∂q1∂fdq1+∂q2∂fdq2+∂q3∂fdq3=a1h1dq1+a2h2dq2+a3h3dq3
ゆえにai=hi1∂qi∂fであり、次が成立する。
a=h11∂q1∂fq^1+h21∂q2∂fq^2+h31∂q3∂fq^3
これで上記のベクトルaをfの勾配と定義し、∇fと表記する。
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関連項目