数学でよく使われる記号と略語
for all, exist, such that
例文1
For every $\varepsilon \gt 0$, there is an integer N such that $n \ge N$ implies that $d(p_{n},p)<\varepsilon$.
どんな正の実数 $\varepsilon$ に対しても、$n$ が何かの整数 $N$ より大きいたびに、$d(p_{n},p) \lt \varepsilon$ が成り立つ整数 $N$ が存在する。
$$ \forall \varepsilon \gt 0, \exists N \in \mathbb{N}\quad \text{s.t. } n\ge N \implies d(p_{n},p) \lt \varepsilon $$
説明
$\forall$
「for all」または「for every」を意味し、日本語では「全ての~に対して」と訳される。従って、「for $\forall$」や「$\forall$ all」のような表現は間違いである。$\LaTeX$の文法は \forallである。
$\exists$、$\exists !$、$\nexists$
「存在する」を意味し、「存在する」と訳される。感嘆符を付けると「唯一存在する」という意味になる。$\LaTeX$の文法では
\exists
である。$\nexists$ は「存在しない」という意味で、$\LaTeX$の文法は\nexists
である。$\text{s.t.}$
「such that」の略で、「そのような」、「そういう」、「次のような」と訳される。$\LaTeX$には特に実装されていないが、使いたい場合は
\text{s.t.}
と入力すればよい。
q.e.d
ラテン語「Quod Erat Demonstrandum(QED)」の略語である。直訳すると「示すべきこと」、転じて「証明終了」となる。通常、教科書では □ や ■ でマークされる。生サエビの寿司屋では、証明を含む例や節の終わりに ■ を使用することが多い。
Walter Rudin, Principles of Mathematical Analysis (3rd Edition, 1976), p47 ↩︎