円筒座標系における微小体積
📂数理物理学円筒座標系における微小体積
説明
図を通しての理解

球座標系での微小体積は、上の図で見るように、(緑の線の長さ)×(青の線の長さ)×(赤の線の長さ)の積であることがわかる。起点から三つの線が交差するところまでの距離をrとする。緑の線の長さは長さ成分の微小変化量なので、drである。青の線は直径がr、角度がdθの弧である。したがって、弧の長さは直径と角度の積なので、rdθである。赤の線の長さも同じ方法で求めることができる。赤の線は直径がrsinθ、角度がdϕの弧である。従って、長さはrsinθdϕである。したがって、球座標系での微小体積は
dV=r2sinθdrdθdϕ
式を通しての理解
直交座標を球座標で表すと以下のようになる。
xyz=rsinθcosϕ=rsinθsinϕ=rcosθ
直交座標系から球座標系への座標変換時のヤコビアンの行列式は以下のようになる。
∂r∂x∂r∂y∂r∂z∂θ∂x∂θ∂y∂θ∂z∂ϕ∂x∂ϕ∂y∂ϕ∂z=∂r∂x(∂θ∂y∂ϕ∂z−∂ϕ∂y∂θ∂z)+∂θ∂x(∂ϕ∂y∂r∂z−∂r∂y∂ϕ∂z)+∂ϕ∂x(∂r∂y∂θ∂z−∂θ∂y∂r∂z)=sinθcosϕ(0−rsinθcosϕ(−rsinθ))+rcosθcosϕ(rsinθcosϕcosθ−0)−rsinθsinϕ(sinθsinϕ(−rsinθ)−rcosθsinϕcosθ)=r2sin3θcos2ϕ+r2sinθcos2θcos2ϕ+r2sin2ϕsin3θ+r2cos2θsin2ϕsinθ=r2sinθ(sin2θcos2ϕ+cos2θcos2ϕ+sin2θsin2ϕ+cos2θsin2ϕ)=r2sinθ(cos2ϕ+sin2ϕ)=r2sinθ
従って
dV=dxdydz=∂r∂x∂r∂y∂r∂z∂θ∂x∂θ∂y∂θ∂z∂ϕ∂x∂ϕ∂y∂ϕ∂zdrdθdϕ=r2sinθdrdθdϕ
参照