三次方程式の根の公式
📂抽象代数三次方程式の根の公式
式
3次方程式t3+pt+q=0の解は次の通りだ。
⎩⎨⎧t1=u1+v1=3−2q+4q2+27p3+3−2q−4q2+27p3t2=u2+v3=3−2q+4q2+27p3ω+3−2q−4q2+27p3ω2t3=u3+v2=3−2q+4q2+27p3ω2+3−2q−4q2+27p3ω
この時ω=ei32πである。
証明
カルダノの方法
3次方程式ax3+bx2+cx+d=0(a=0)が与えられたとする。解法を簡単にするために、一般性を損なわずに下のように表す。
x3+ax2+bx+c=0
2次項を取り除くために、x=t−3aと置換する。すると以下のようになる。
⟹⟹⟹(t−3a)3+a(t−3a)2+b(t−3a)+c(t3−at2+3a2t−27a3)+(at2−32a2t+9a3)+(bt−3ab)+ct3+(3a2−32a2+b)t+(−27a3+9a3−3ab+c)t3+(b−3a2)t+(272a3−3ab+c)=0=0=0=0
ここでさらに式を簡単にするため、p=b−3a2、q=272a3−3ab+cとすると、上の式は以下のようになる。
t3+pt+q=0
ここで一度更にt=u+vと置換すると、上の式は以下のようになる。
(u+v)3+p(u+v)+q=0
また、乗法公式により、次の式が成立する。
(u+v)3=u3+3u2v+3uv2+v2=u3+v3+3uv(u+v)
上の式の右辺を全て左辺に移項すると、以下の式を得る。
(u+v)3−3uv(u+v)−(u3+v3)=0
(3)と(4)を比較すれば、(3)を解くことはp=−3uv、q=−(u3+v3)を満たすu、vを見つけることと同じであることがわかる。2つの式をu、vに対して書くと、以下の通りだ。
u3v3u3+v3=−27p3=−q
この時、2次方程式の根と係数の関係を考えるとu3、v3は下の2次方程式の2つの根であることがわかる。
X2+qX−27p3=0
すると、根の公式により、次の式が成立する。
X1X2=u3=2−q+q2+274p3=−2q+4q2+27p3=v3=2−q−q2+274p3=−2q−4q2+27p3
この時、任意の実数αに対して、z3=αを満たす3つの虚根は以下の通りだ。
z1=3αandz2=3αωandz3=3αω2
この時、ωはω3=1を満たす複素数で、具体的にはω=ei32π=cos(32π)+isin(32π)である。したがって、(5)を満たすu,vは以下の通りだ。
⎩⎨⎧u1=3−2q+4q2+27p3u2=3−2q+4q2+27p3ωu3=3−2q+4q2+27p3ω2and⎩⎨⎧v1=3−2q−4q2+27p3v2=3−2q−4q2+27p3ωv3=3−2q−4q2+27p3ω2
しかし、p=−uvは実数であるため、掛け合わせて実数になる組み合わせのみが解である。したがって、解は以下の通りだ。
⎩⎨⎧t1=u1+v1=3−2q+4q2+27p3+3−2q−4q2+27p3t2=u2+v3=3−2q+4q2+27p3ω+3−2q−4q2+27p3ω2t3=u3+v2=3−2q+4q2+27p3ω2+3−2q−4q2+27p3ω
すべての3次方程式は、置換を通じて(2)のように2次項がない形に表せるため、上の公式だけで十分である。(1)に対する公式として表すと、以下の通りだ。
⎩⎨⎧x1=3−21(272a3−3ab+c)+41(272a3−3ab+c)2+271(b−3a2)3+3−21(272a3−3ab+c)−41(272a3−3ab+c)2+271(b−3a2)3−3ax2=3−21(272a3−3ab+c)+41(272a3−3ab+c)2+271(b−3a2)3ω+3−21(272a3−3ab+c)−41(272a3−3ab+c)2+271(b−3a2)3ω2−3ax3=3−21(272a3−3ab+c)+41(272a3−3ab+c)2+271(b−3a2)3ω2+3−21(272a3−3ab+c)−41(272a3−3ab+c)2+271(b−3a2)3ω−3a
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