ケプラーの第1法則:楕円軌道の法則
ケプラーの第一法則: 楕円軌道の法則
惑星の公転軌道は太陽を焦点の一つとする楕円である。
ケプラーの惑星運動の法則の中で一番目の法則である。
証明1
中心力$F$によって運動する粒子の軌道方程式は以下の通りである。
$$ \frac{ d ^{2}u}{ d \theta^{2} } + u=-\frac{1}{ml^{2}u^{2}}F(u^{-1}) $$
この時、$u={\textstyle \frac{1}{r}}$である。我々は重力に関してこの問題を解きたいので、$F=-\frac{GMm}{r^{2}}=-\frac{k}{r^{2}}$としよう。$M$は中心力を与える物体の質量(具体的にここでは太陽の質量を意味する)、$m$は運動する物体の質量である。すると軌道方程式は次の通りになる。
$$ \frac{ d ^{2}u}{ d \theta^{2} }+u=\frac{k}{ml^{2}} $$
$$ u=A\cos\theta+\frac{k}{ml^{2}} $$
この時、$A$は定数である。上の式を$r$に関して整理すると以下の式を得る。
$$ \begin{align*} r=\frac{1}{u}&=\frac{1}{k/ml^{2}+A\cos\theta} \\ &= \frac{ml^{2}/k }{1+(Aml^{2}/k)\cos\theta} \end{align*} $$
この式は焦点を原点とする楕円の方程式を極座標で表したものと同じである。実際、半長軸が$\alpha$、離心率が$\epsilon$の楕円の極座標系での方程式は以下の通りである。
$$ r=\frac{\alpha}{1+\epsilon \cos\theta } $$
従って、重力によって太陽を周回する惑星の軌道は太陽が焦点の一つ、半長軸が$\alpha=\frac{ml^{2}}{k}=\frac{l^{2}}{GM}$、離心率が$\epsilon=\frac{Aml^{2}}{k}=\frac{Al^{2}}{GM}$の楕円である。
■
Grant R. Fowles and George L. Cassiday, Analytical Mechanics (7th Edition, 2005), p232-234 ↩︎