逆三角関数の微分法
📂微分積分学逆三角関数の微分法
定理
(sin−1x)′(cos−1x)′(tan−1x)′=1−x21=−1−x21=1+x21
説明
それぞれ アークサイン、アークコサイン、アークタンジェント と読む。こんなものが微分できるのかと思うかもしれないが、実はかなり単純だ。右側を見れば分かるが、導関数の形がそれほど見慣れないものでも複雑でもない。三角関数とは全く関係ないようでも、いろいろな場所で使われるので、証明は覚えておこう。定義域など、細かく注意すべきことは自分で判断しよう。証明方法自体は、コサインであれタンジェントであれ本質的に大きな違いはないため、アークサインの sin−1 だけを扱う。
証明
y=sin−1x とする。sin−1 は sin の逆関数であるため、
x=siny
この式の両辺を x について微分すると、
1=dxdsiny=dydsinydxdy=y′cosy
これを y′ に関して再び整理すると、
y′=cosy1=1−sin2y1=1−x21
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