球座標系における角運動量のラダー演算子
📂量子力学球座標系における角運動量のラダー演算子
公式
球座標系では、角運動量のはしご演算子は次のように表される。
L+L−L+L−=ℏeiϕ(∂θ∂+icotθ∂ϕ∂)=−ℏe−iϕ(∂θ∂−icotθ∂ϕ∂)=−ℏ2(∂θ2∂2+cotθ∂θ∂+cot2θ∂ϕ2∂2+i∂ϕ∂)
導出
角運動量のはしご演算子の定義は次の通りだ。
L+:=Lx+iLyL−:=Lx−iLy
この時、LxとLyは球座標で次のように表される。
LxLy=iℏ(sinϕ∂θ∂+cosϕcotθ∂ϕ∂)=−iℏ(cosϕ∂θ∂−sinϕcotθ∂ϕ∂)
だから次のように整理できる。
L+=iℏ(sinϕ∂θ∂+cosϕcotθ∂ϕ∂)+ℏ(cosϕ∂θ∂−sinϕcotθ∂ϕ∂)=ℏ(isinϕ∂θ∂+cosϕ∂θ∂+icosϕcotθ∂ϕ∂−sinϕcotθ∂ϕ∂)=ℏ[(cosϕ+isinϕ)∂θ∂+icotθ(cosϕ+isinϕcotθ)∂ϕ∂]=ℏeiϕ(∂θ∂+icotθ∂ϕ∂)=ℏeiϕ(∂θ+icotθ∂ϕ)
∂x=∂x∂として表記しよう。同じ方式で計算して次のように得られる。
L±=±ℏe±iϕ(∂θ∂±icotθ∂ϕ∂)=±ℏe±iϕ(∂θ±icotθ∂ϕ)
ここで、L+L−は上記の二つの式を掛け合わせて求めることができると思いやすいが、そうではない。微分が含まれているので、そう簡単には解けない。まず、L−ψから求めると次のようになる。ψx=∂x∂ψと表記しよう。
L−ψ=−ℏe−iϕ(∂θ−icotθ∂ϕ)ψ=−ℏ(e−iϕψθ−icotθψϕ)
ここにL+を適用すると、下記の通りだ。
L+L−ψ=ℏeiϕ(∂θ+icotθ∂ϕ)[−ℏ(e−iϕψθ−ie−iϕcotθψϕ)]=−ℏ2eiϕ[∂θ(e−iϕψθ)+∂θ(−ie−iϕcotθψϕ)+icotθ∂ϕ(e−iϕψθ)+icotθ∂ϕ(−ie−iϕcotθψϕ)]
それぞれの項を展開すると、次のようになる。
∂θ(e−iϕψθ)=e−iϕψθθ
∂θ(−ie−iϕcotθψϕ)=−ie−iϕcsc2θψϕ−ie−iϕcotθψϕθ(1)
icotθ∂ϕ(e−iϕψθ)=icotθ(−ie−iϕψθ)+icotθe−iϕψθϕ=cotθe−iϕψθ+icotθe−iϕψθϕ(2)
icotθ∂ϕ(−ie−iϕcotθψϕ)=icotθ(−i(−i)e−iϕcotθψϕ)+icotθ(−ie−iϕcotθψϕϕ)=−icot2θe−iϕψϕ+cot2θe−iϕψϕϕ(3)
ここで、(1)の第二項と(2)の第二項は互いに相殺される。 また、(1)の第一項と(3)の第一項を足すと次のようになる。
−ie−iϕcsc2θψϕ−icot2θe−iϕψϕ=−ie−iϕ(csc2θ+cot2θ)ψϕ=−ie−iϕ(sin2θ1+sin2θcos2θ)ψϕ=−ie−iϕ(sin2θ−sin2θ)ψϕ=ie−iϕψϕ
上記の結果を元の式に代入すると、次を得られる。
L+L−ψ=−ℏ2eiϕ[e−iϕψθθ+cotθe−iϕψθ+cot2θe−iϕψϕϕ+ie−iϕψϕ]=−ℏ2(∂θ2∂2+cotθ∂θ∂+cot2θ∂ϕ2∂2+i∂ϕ∂)ψ
だから
L+L−=−ℏ2(∂θ2∂2+cotθ∂θ∂+cot2θ∂ϕ2∂2+i∂ϕ∂)
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