一般化されたディリクレ積
📂整数論一般化されたディリクレ積
定義
F:R+→Cをx∈(0,1)であり、F(x)=0とする関数としよう。任意の算術関数 αに対する以下の操作∘を一般化されたディリクレ積と定義する。
(α∘F)(x):=n≤x∑α(n)F(nx)
基本性質
αとβを算術関数とし、F,G:R+→Cをx∈(0,1)で関数値が0である関数としよう。
- [1]: α∘(β∘F)=(α∗ β)∘F
- [2] 左単位元: (I∘F)=F
- [3] 一般化された逆公式: αが逆数α−1を持てば
G(x)=n≤x∑α(n)F(nx)⟺F(x)=n≤x∑α−1(n)G(nx)
- [4] 一般化されたメビウスの逆公式: αが完全乗法的ならば
G(x)=n≤x∑α(n)F(nx)⟺F(x)=n≤x∑μ(n)α(n)G(nx)
説明
一般化されたディリクレ積は、解析的整数論全般でよく登場する。元の畳み込みと異なる点は、二つの関数のうち一つは算術関数でなくても良く、∑のインデックスがd∣nからn≤xに変更された点だ。もしFがx∈/Nであるすべての場所でF(x)=0である算術関数ならば、∘は正確に∗となる。つまり、すべてのm∈Nに対して
(α∘F)(m)=(α∗ F)(m)
だから∘を∗の一般化と呼ぶのだ。このような操作∘は一般には結合法則や交換法則が成立しないかもしれない。定義から明らかに、演算子の左側は算術関数でなければならない制約があるため、定理[2]が単なる単位元ではなく左単位元に関する性質を言及しているのだ。
定理[4]は、メビウスの逆公式の一般化であり、算術関数αではなく拡張された関数FとGに着目する点に注意が必要だ。
[1]
x>0に対して
[α∘(β∘F)](x)=====n≤x∑α(n)m≤x/n∑β(m)F(mnx)mn≤x∑α(n)β(m)F(mnx)k≤x∑n∣k∑α(n)β(nk)F(kx)k≤x∑(α∗ β)(k)F(kx)[(α∗ β)∘F](x)
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[2]
アイデンティティ Iはすべてのm∈Nに対してI(n)=[1/n]なので
(I∘F)(x)=n≤x∑[n1]F(nx)=F(x)
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[3]
G=α∘Fならば**定理[1]**と定理[2]により
α−1∘G=α−1∘(α∘F)=(α−1∗ α)∘F=I∘F=F
逆方向の証明も同様だ。
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[4]
完全乗法的関数の性質fが乗法的であれば、fが完全乗法的関数であることとfのディリクレ積に対する逆数f−1が次のようになることとが等価である。
f−1(n)=μ(n)f(n)
αは完全乗法的と仮定されているので、α−1(n)=μ(n)α(n)に対して**定理[3]**を適用すると結果が得られる。
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参照