解析数論におけるリウヴィル関数
📂整数論解析数論におけるリウヴィル関数
定義
素数 p1,⋯,pk と 自然数 n が n=p1a1⋯pkak のように表されているとする。以下のように定義された算術関数 λ をリウヴィル関数と呼ぶ。
λ(n)=(−1)a1+⋯ak
基本性質
- [1] リウヴィル級数: n が完全平方数である場合のみ 1 であり、それ以外の場合は 0 である。言い換えると、
d∣n∑λ(d)={10,n is a square,otherwise
- [2] 完全乗法性: すべての m,n∈N に対して λ(mn)=λ(m)λ(n)
説明
n λ(n)∑d∣nλ(d)1112−103−104115−106107−108−109111010
リウヴィル関数はその定義だけからはどのような関数かよくわからない。これは定義が似ているメビウス関数と同様であるが、興味深いことに、定理[1]の証明過程およびメビウス逆公式にしたがって以下の事実を確認できる。
λ−1(n)=∣μ(n)∣,∀n∈N
証明
[2]
n=p1a1⋯pkakm=q1b1⋯qrbr
二つの自然数 m,n が上記のように表されているとする。そうすると、リウヴィル関数の定義により、
λ(nm)=(−1)a1+⋯ak+b1+⋯+br=(−1)a1+⋯ak(−1)b1+⋯+br=λ(n)λ(m)
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[1]
乗法的関数の性質:
- (2): f が乗法的関数であることと、すべての素数 p1,⋯,pr とすべての a1,⋯,ar∈N に対して f(p1a1⋯prar)=f(p1a1)⋯f(prar) が成り立つことは同値である。
- (6): f が完全乗法的であれば、F(n):=∑d∣nf(d) は乗法的である。
もし g が g(n):=∑d∣nλ(n) のように定義されていれば、定理[2]によりλ は完全乗法的であるため、補助定理(6)によりg は乗法的である。g が乗法的関数であれば、補助定理(2)によりg を分解して考えることができるので、固定された素数 p と a∈N に対してg(pa) のみを計算すれば十分である。
g(pa)====d∣pa∑λ(d)1+λ(p)+⋯λ(pa)1−1+1−1+⋯+(−1)a{01,a is odd,a is even
したがって、g(n) は 0 と 1 のみの積として表され、たとえ一つの p に対してa が奇数であれば、0 が掛けられて g(n)=0 になる。
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