ベータ関数の異常積分形式での表現
📂関数ベータ関数の異常積分形式での表現
定理
ベータ関数:
B(p,q)=∫01tp−1(1−t)q−1dt⋯(1)
ベータ関数は、以下のような不適切積分で表せる。
B(p,q)=∫0∞(1+t)p+qtp−1dt⋯(2)
説明
上の式を使えば、計算が難しい積分値を簡単に得られる。証明は難しくない。
証明
(1)をt=1+xxと置き換えよう。すると1−t=1+x1となり、積分範囲は∫01→∫0∞に変わる。また、dxdt=1+x1−(1+x)2x=(1+x)21なので、dt=(1+x)21dxとなり、これを(1)に代入すると
B(p,q)=∫0∞(1+x)p−1xp−1(1+x)q−11(1+x)21dx=∫0∞(1+x)p+qxp−1dx=∫0∞(1+t)p+qtp−1dt
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例
∫0∞(1+x)8x5dxを計算せよ。
解答
この積分は、(2)からp=6、q=2の場合で、
∫0∞(1+x)8x5dx=B(6,2)=Γ(6+2)Γ(6)Γ(2)=7!5!1!=421
二番目の等号では、関係式B(p,q)=Γ(p+q)Γ(p)Γ(q)を使用した。
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