標準正規分布の二乗は、自由度1のカイ二乗分布に従うことを証明
📂確率分布論標準正規分布の二乗は、自由度1のカイ二乗分布に従うことを証明
定理
X∼N(μ,σ2)ならば
V=(σX−μ)2∼χ2(1)
- N(μ,σ2)は平均がμで分散がσ2の正規分布だ。
- χ2(1)は自由度1のカイ二乗分布だ。
説明
一般的に、これを一般化したスチューデントの定理がよく使われる。
統計学を勉強する者なら、標準正規分布の二乗がカイ二乗分布に従うというのを当然として知っていなければならない。何かのデータが正規分布に従うと仮定できる時、標準化されたデータの分散が過度に高かったり低かったりするなら、何か問題があるとすぐに推測できる。当然、多くの統計的検定に応用され、それについての理論的な直感があるかないかは、天と地の差だ。
一方で逆に考えると、カイ二乗分布の定義を先に思い浮かべてその性質を探るよりも、最初から標準正規分布に従うデータの二乗、たぶん残差の二乗がどんな分布に従うかを研究していてカイ二乗分布を発見する方がもっと常識的だ。
証明
W:=σ(X−μ)とするとW∼N(0,1)になる。
標準正規分布の定義: 次のような確率密度関数を持つ正規分布N(0,12)を標準正規分布という。
f(z)=2π1exp[−2z2]
Vの累積分布関数をFとすると
F(v)=====P(V≤v)P(W2≤v)P(v≤W≤v)∫−vv2π1e−2w2dw2∫0v2π1e−2w2dw
w:=xと置き換えると
F(v)=2∫0v2π1e−2x2x1dx
積分学の基本定理により、vの確率密度関数fは
f(v)=F′(v)=2π1e−2vv211
オイラーの反射公式:
Γ(1−x)Γ(x)=sinπxπ
反射公式によりπ=Γ(21)なので
f(v)=Γ(21)2211v−21e−2v
ガンマ分布の定義: k,θ>0に対して次のような確率密度関数を持つ連続確率分布Γ(k,θ)をガンマ分布という。
f(x)=Γ(k)θk1xk−1e−x/θ,x>0
結論として、Vはガンマ分布Γ(21,2)の確率密度関数を持つ。
ガンマ分布とカイ二乗分布の関係:
Γ(2r,2)⟺χ2(r)
したがって、Γ(21,2)∼χ2(1)であり
(σX−μ)2∼χ2(1)
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