ルベーグ-ラドン-ニコディムの補助定理
📂測度論ルベーグ-ラドン-ニコディムの補助定理
定理
可測空間(X,E)上の有限測度 μ, νが与えられたとしよう。そうすると、μ⊥νであるか、または以下の条件を満たすϵ>0, E∈Eが存在する。
μ(E)>0andν(E)≥ϵμ(E)
説明
この定理には特に名前はないが、ルベーグ-ラドン-ニコディムの定理を証明する際に有用な補助定理として使われる。特定のふたつの有限測度の関係が、ただひとつのふたつの可能性に分けられるというかなり強力な内容を含んでいる。
証明
まず、自然数nに対して、与えられたふたつの符号付き測度の差 ν−n1μは符号付き測度になる。X=Pn∪Nnをν−n1μに対する1つの分割としよう。そして集合 P, Nを以下のように定義しよう。
P:=n=1⋃∞PnandN:=Pc=n=1⋂∞Nn
すると、Nはν−n1μに対する負の集合なので、次が成り立つ。
ν(N)−n1μ(N)≤0⟹ν(N)≤n1μ(N)
仮定によりμ(N)<∞が成立し、上の式は全てのnに対して成り立つので、次を得る。
ν(N)=0
ケース 1.
μ(P)=0と仮定しよう。するとP∪N=X, P∩N=∅が成立し、Pはν-null、Nはν-nullなので、次が成り立つ。
ν⊥μ
ケース 2.
μ(P)>0と仮定しよう。すると、少なくともひとつのnがμ(Pn)>0である。そして、Pnはν−n1μに対する正の集合なので、次が成り立つ。
ν(Pn)−n1μ(Pn)≥0⟹ν(Pn)≥n1μ(Pn)
n1とPnはそれぞれ定理を満たすϵ, Eになる。
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