メルリン変換
📂フーリエ解析メルリン変換
定義
関数 f:[0,∞)→Cについて、下記の積分が存在するなら、これをfのメリン変換Mellin transformと呼び、こういった積分変換をMと示す。
Mf(s)=∫0∞xs−1f(x)dx=ϕ(s),s∈C
メリン逆変換inverse Mellin transformは下記の通りだ。
M−1ϕ(x)=2πi1∫c−i∞c+i∞x−sϕ(s)ds
説明
積分変換の一種だ。メリン逆変換は定数cの値に関係ない。メリン変換はコンピュータ科学、整数論、数理統計学、量子力学、断層撮影などで使われ、ラプラス変換、フーリエ変換、ガンマ関数などとも関連している。
フーリエ変換との関係
フーリエ変換を適切に変形させると、メリン変換になる。つまりMf=F[f∘exp]だ。
F[f(ex)](ξ)=∫−∞∞f(ex)e−iξxdx=∫0∞f(ex)(ex)−iξex1d(ex)=∫0∞f(t)t−iξt1dt=∫0∞f(t)tst1dt=∫0∞f(t)ts−1dt=M[f(x)](s)
二番目の等号はdxdex=ex⟹dx=ex1dexによって成り立つ。四番目の等号はs=−iξとすれば成り立つ。
ガンマ関数との関係
f(x)=e−xとする。そうするとfのメリン変換はガンマ関数と等しい。
Mf(s)=∫0∞xs−1e−xdx=Γ(s)
コンボリューション
コンボリューションとは、積の積分変換を積分変換の積と同じにする関数だ。メリン変換のコンボリューションは以下の通りだ。
(f×g)(y)=∫0∞f(x)g(xy)xdx
M(f×g)=(Mf)(Mg)