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テスト関数の空間における収束 📂シュワルツ超函数

テスト関数の空間における収束

テスト関数空間では、「収束」を特別な方法で定義する。ある空間 $X$が与えられたとき、通常は$X$で定義されたノルムや距離を使用して収束を定義する。しかし、テスト関数空間では、超関数をうまく定義し扱うために、より強力な条件で収束を定義する。

定義

$\Omega \subset \mathbb{R}^n$が開集合で、$\left\{ \phi _{j} \right\}$がテスト関数の数列であるとする。$\left\{ \phi_{j} \right\}$が以下の二つの条件を満たすとき、$\mathcal{D}(\Omega)$のセンス で$0$に収束 するとし、次のように表記する。

$$ \phi_{j} \overset{\mathcal{D}}{\to} 0 $$

(a) $\mathrm{supp} (\phi_{j}) \subset K\quad \forall\ j$を満たす$K \Subset \Omega$が存在する。

(b)マルチインデックス $\alpha$に対して、$D^{\alpha}\phi_{j}$が$0$に一様収束する。

$$ D^{\alpha}\phi_{j} \rightrightarrows 0 $$

この時、$\mathrm{supp}$はサポートを意味する。

説明

著者によって用語が少し異なる場合があるが、用語自体が重要なわけではない。

  • $\mathcal{D}$空間のセンスで収束する: $\mathcal{D}$空間のセンスで収束する1

  • $\mathcal{D}$で収束する: $\mathcal{D}$で収束する2

もちろん、特定の教科書や講義の文脈で混乱の余地がない場合は、単に$\phi_{j} \to 0$として表記することができる。定義 (b) によれば、$\mathcal{D}$で収束すれば、一般的な意味での収束も満たされる。上記の定義を$0$ではなく、全ての$\phi$について一般的に記述すると、以下の通りである。


$\Omega \subset \mathbb{R}^n$が開集合で、$\left\{ \phi _{j} \right\}$がテスト関数の数列であるとする。$\left\{ \phi_{j} \right\}$が以下の二つの条件を満たす場合、$\mathcal{D}(\Omega)$のセンスで$\phi$に収束するとし、$\phi_{j} \to \phi \text{ in } D(\Omega)$と表記する。

(a) $\mathrm{supp} (\phi_{j}-\phi) \subset K\quad \forall\ j$を満たす$K \Subset \Omega$が存在する。

(b)マルチインデックス $\alpha$に対して、$D^{\alpha}\phi_{j}$が$D^{\alpha} \phi$に一様収束する。 $$ D^{\alpha}\phi_{j} \rightrightarrows D^{\alpha}\phi $$


  1. Robert A. Adams and John J. F. Foutnier, Sobolev Space (2nd Edition, 2003), p19-20 ↩︎

  2. Daniel Eceizabarrena perez, Distribution Theory and Fundamental Solutions of Differential Operators (2015), p3 ↩︎