同値関係による集合の分割
定理 1
集合$X$上の同値関係 $R$に関する$X / R$は$X$の分割だ。
説明
この定理は些細なものに見えるかもしれないが、位相数学、抽象代数学など、数学の広範囲にわたって広く使用されている。簡単に言うと、同値関係はこれまたあれまた「同じ」と見ることだが、皮肉なことに、同値関係が与えられることにより、「同じではない」という概念も伴う。全体集合は同値関係という法の下でいくつかの部分にきれいに分けられ、同値関係の厳格な基準により、あいまいな境界線なしに分けられる。
証明
戦略:同値類の性質に対偶を取り、同値類が互いに重なり合わないことを示す。同値類は全体集合の部分集合だが、同値類の合併が全体集合よりもずっと大きいことを示すことで、結局両方の集合が同じであることを示す。
分割の定義:集合$X$の全ての部分集合$A,B,C$に対して、次の条件を満たす$\mathscr{P}$を$X$の分割という。
- (i): $$A,B \subset \mathscr{P} \land A \ne B \implies A \cap B = \emptyset$$
- (ii): $$\bigcup_{C \in \mathscr{P} } C = X$$
同値類の定義:集合$X$上で同値関係 $R$が定義されているとする。$x \in X$に対して、$x / R := \left\{ y \in X : y R x \right\}$を$x$の同値類という。与えられた$X$の全ての同値類を集めた集合を$X / R := \left\{ x / R : x \in X \right\}$のように示す。
$X / R$の定義により、$X / R \subset \mathscr{P} (X)$である。
Part 1. $A,B \subset \mathscr{P} \land A \ne B \implies A \cap B = \emptyset$
同値類の性質 [4]: $$x / R \cap y / R \ne \emptyset \iff x/R = y/R $$
同値類の性質により、 $$ x / R \cap y / R \ne \emptyset \implies x/R = y/R $$ 対偶により、 $$ x/R \ne y/R \implies x / R \cap y / R = \emptyset $$
Part 2. $\displaystyle \bigcup_{C \in \mathscr{P} } C = X$
全ての$x$に対して、$x / R \subset X$であるから、 $$ \bigcup_{x \in X} x / R \subset X $$ 全ての$x$に対して、$x \in x / R$であるから、 $$ X \subset \bigcup_{x \in X} x / R $$ 集合の包含関係が両側で成立するから、 $$ X = \bigcup_{x \in X} x / R $$
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이흥천 역, You-Feng Lin. (2011). 집합론(Set Theory: An Intuitive Approach): p149. ↩︎