単振り子の周期は振り子の質量に依存しないことを証明します
定理
単振り子の運動の周期 $T$は、振り子の質量 $m$と無関係だ。
説明
だから、単振り子の運動の周期 $T$は振り子の質量、振幅の大きさなどと無関係で、唯一振り子の長さと重力加速度のみに依存することがわかる。
証明
振り子の復元力は次のようになる。
$$ F=-mg\sin\theta $$
$x=l\theta$なので、$\theta$が十分に小さい場合、以下の近似が成り立つ。
$$ \sin\theta \simeq \theta $$
このとき復元力は
$$ \begin{align*} F =&\ -mg \sin\theta \\ =&\ -mg\theta \\ =&\ -mg\frac{x}{l} \\ =&\ -\frac{mg}{l} x \end{align*} $$
振り子の復元力は $F=-kx$としても表せる。したがって、
$$ k=\dfrac{mg}{l} \quad \implies \quad \dfrac{m}{k}=\dfrac{l}{g} $$
周期は $T=\frac{2\pi}{w}=2\pi \sqrt{\frac{m}{k}} $であるので、
$$ T=2\pi\sqrt{\frac{l}{g}} $$
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